「古いエアコンの効きが悪い…」
「交換したいけど、配管も古くて心配…」
長年使用したエアコンは、本体だけでなく配管も経年劣化が進行している場合があります。 今回は、マンションの一室にて、新しいエアコンへの交換と同時に配管交換の電気工事を行った現場をご紹介します。
1. 工事前:経年劣化した室外機と配管にご注意!
まず、交換前のエアコンの状態を見てみましょう。

▲長年お疲れ様でした!既設の室内機(AN22HKS-W)です。
一見すると普通の古いエアコンですが、問題は室外機にありました。設置場所の床には水濡れの跡も見られ、経年による劣化がうかがえます。
長年の使用により、本体の性能低下だけでなく、接続されている配管の劣化も見られました。古い配管を再利用すると、ガス漏れや効率低下のリスクがあるため、今回はエアコン本体と合わせて配管もすべて新しく交換するご提案をさせていただきました。
2. 撤去から設置:プロのこだわりポイント
古いエアコンを撤去し、新しいものを取り付けていきます。
ここからは、私たち電気工事士が特に注意を払っているポイントを解説します。
こだわりポイント①:フロンガスの適正な回収(ポンプダウン)
エアコンの冷媒ガス(フロン)を大気中に放出することは法律で禁止されています。
そのため、まず室外機にガスを封じ込める「ポンプダウン」という作業を行います。
環境を守るためにも、これは絶対に必要な工程です。
こだわりポイント②:精度の高い配管加工と接続
室内機と室外機をつなぐ銅管の接続は、工事の心臓部です。
特に先端をラッパ状に広げる「フレア加工」は、わずかなズレや傷もガス漏れの原因になります。
専用の工具を使い、規定のトルクで慎重に締め付けます。
こだわりポイント③:真空引きで性能を100%引き出す
配管を接続したら、真空ポンプを使って配管内部を真空状態にします。
これを「真空引き」と呼びます。
なぜこれが必要かというと、配管内に空気や水分が残っていると、
- 冷暖房の効率が落ちる
- エアコンの寿命が縮まる
- 故障の原因になる
といったトラブルにつながるからです。
この作業を丁寧に行うことで、新しいエアコンの性能を最大限に引き出し、故障のリスクを減らします。
3. 工事完了!新しいエアコンで快適な空間へ
全ての設置・接続作業が完了しました!

▲新しい室内機(日立 RAS-AJ22L-W)。見た目もすっきりし、省エネ性能もアップ!
室外機もこの通り、ピカピカに。天吊り金具にもしっかりと固定しました。配管も新しくなり、安心して長くお使いいただけます。
最後に試運転を行い、正常に冷えること、異音や水漏れがないこと、ドレン(結露した水)がしっかり排水されることを確認して、すべての作業は完了です。
まとめ
エアコンの交換工事は、ただ古いものと新しいものを入れ替えるだけではありません。
ガス漏れの診断から、法規を遵守した適正なガス回収、そして機器の性能を100%引き出すための精密な施工技術が求められます。
特に10年以上経過している場合は、本体と同時に配管も交換することで、性能を最大限に活かし、将来的なトラブルを防ぐことができます。
「最近エアコンの効きが悪いな」と感じたら、もしかするとそれは故障のサインかもしれません。
弊社では、エアコンの交換から専門的な電気工事まで、お客様のご状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。ぜひ、信頼できるプロの電気工事士にお気軽にご相談ください!
既設機種: | 室内機:AN22HKS-W(ダイキン) 室外機:AR22HKS R410A |
交換機種: | RAS-AJ22L-W |
対応地域(エリア): | 神奈川県川崎市中原区 |
運営会社株式会社 エヌ・アイ・シー
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